インド・スリランカの旅
 ヨガナンダ > 我が心のインド インド・スリランカの旅2月23日  スリーパーダ

2月23日  スリーパーダ





ヨガナンダのホームページ

我が心のインド




メールをお待ちしています
海外旅行では気になるトイレの話題から。
この度の一ヶ月間の旅行では、
トランクケースの中に新品のトイレットペーパーを4本入れて持っていきました。
どれぐらい持っていこうか、これでもずいぶんと悩んだんです。

結果的にはハンディーウォシュレットの活躍もあり、
鼻をかんだりティッシュ代わりに使っても1本ちょうど使い切るぐらいですみました。

下の写真は、左側が新品の日本製、右側がホテルにあった使いかけのスリランカ製です。

スリランカのトイレットペーパー

インド製、スリランカ製どちらのトイレットペーパーも、
紙質は日本製のものより若干劣りごわごわしています。
新品の時の直径は同じですが、ご覧の通り芯の太さが大きいので、
一本の紙の長さは日本製よりも短いものと思われます。

スギルタンの家の私の部屋に隣接しているトイレには、
きちんとトイレットペーパーが用意されていました。
  (新品のラックスの石けんもありました!)
立派できれいなトイレでウォシュレットもありましたが、
日本のように便座に付帯しているのではなく、
便器の横に長いホースと散水機の先端のような器具が付いていて、
自分でその器具を持ちながらレバーを握りシャワー状の水を出すというタイプです。

ちょっとしたホテルにはトイレットペーパーがありますが、
町中の有料トイレなどにはもちろんありません。
あるのは水の入ったバケツ、それに手桶がプラスされることがあります。

海外旅行にお出かけの際はその国のトイレ事情に合わせて、
どうぞ準備を怠ることのなきように。


ホテルの部屋は石谷さんとツインルームでこんな感じでした。

ツインルーム

スリランカも年中暑い国なので、体の上にかけるものは薄いシーツ一枚です。
冷房はクーラーもありますし、天井にはインドと同様天井扇が付いています。

ホテルの前の道路は幹線道路で、朝早くからたくさんの車が走っていますが、
うるさいクラクションがほとんど聞えないので静かなものです。

スリランカの静かでキレイな道路

ゆったりとした時間を過ごし(朝のお勤めがないから?)、
ホテルで用意してくださった朝食をいただきました。

スリランカのホテルで朝食タイム

ジャム、トースト、目玉焼き、ウインナー、そして地元特産のセイロンティー、
インドと違って西洋式で、日本のホテルで食べる朝食とほとんど変わりません。
違うのはバナナの種類と紅茶に最初から砂糖が入っていることぐらいでしょうか。
食べきれないぐらいたくさんの量がありました。
ちなみにセイロンとはスリランカの旧国名です。

泊めていただいたホテルの名前は「THASHIYA TOURIST INN」、
とてもいホテルでしたし、ネットでも宣伝してくださいといわれたので、
日本山妙法寺の信者であるオーナーさんの名刺を載せておきます。
スリランカ旅行の際は是非ご利用ください。

THASHIYA TOURIST INN

スリランカ・コロンボのとてもいいホテルです

オーナーは日本語がかなり堪能で、従業員も上手に日本語を話していました。
従業員の彼は三ツ矢サイダーのTシャツを
日本人のお客さんにプレゼントしてもらったそうです。

三ツ矢サイダーのTシャツ

コロンボの町中にあるお坊さんの家に寄り、
ここで泊まっておられるお上人さんと合流しました。

お坊さんのお宅でご接待

かなり立派なお宅です。
朝食を食べてお腹がいっぱいであるにも関わらず、
紅茶、バナナ、お菓子でご接待いただき、
どうぞどうぞと何度も言われ心苦しいかぎりでした。

スリランカは磁器のお皿を使います

昨夜から泊まったホテルもそうでしたが、磁器のお皿が新鮮に目に入ります。
インドではバナナの葉っぱ、ステンレスの食器としうのが一般的でしたので。


車は本日の目的地スリーパーダを目指してひた走ります。

インドとスリランカは本当に間近な隣国です。
最も近いところで18キロしか離れていません。
けれども町の様子はかなり違います。

インドはヒンズー教徒が80%、
スリランカは仏教国ということで国民の意識がずいぶんと違うのでしょう。
お釈迦様はインドで仏教を発展させたのに、
スリランカが仏教国だというのは、ちょっと不思議な感じがします。


*** インドとスリランカの相違点 ***

1.クラクション
  インドは道路でクラクションを鳴らし放題、中央線を超えての追い越しも当たり前。
  スリランカは秩序正しい交通ルールの下、めったにクラクションを鳴らしません。

2.ミラー
  インドの乗用車は標準設定で左サイドにミラーがありません。
  スリランカは日本度同じくちゃんと両サイドにミラーが付いています。

3.道路
  インドの道路はごみだらけ、牛もわが物顔で闊歩しています。
  スリランカの道路はきれいです。動物が道路を歩くことはありません。
  その代わり自動小銃を構えた兵隊がたくさんいて、検問所も各所にありました。
  どちらも日本と同じく左側通行です。

4.ヘルメット
  インドのバイクは人数無制限でノーヘルです。
  スリランカの人たちはみなきちんとヘルメットをかぶり、
  子どもをたくさん乗せているところも見かけませんでした。

5.信号機
  インドには大都市にほんの少し信号機があるだけです。
  スリランカには至る所に信号機があり、交通ルールが守られています。

6.車
  インドはタタやマヒンドラ等自国インド製の車がほとんどでしたが、
  スリランカには自動車メーカーがありません。日本の車が多く走っています。
  ほとんどが中古車だそうで、車の横に「○○幼稚園」とか「××商事」などと
  書かれた車をたくさん見ました。
  スリランカの人は、日本語の宣伝文字をデザインの一種と考えているようです。

7.自転車
  インドの自転車は、ほとんどが日本で昔商売人さんが荷物を運ぶのに使ったような
  がっちりした実用車タイプのものばかり。
  それ以外のママチャリ、サイクリング車のようなものは見かけませんでした。
  スリランカでは時折山道をかっこいいサイクリング車がかっ飛ばしてました。

8.靴
  インドでは男女とも靴といえばサンダルです。
  普通の靴も売っていましたが、
  履いている人を見かけることははほとんどありませんでした。
  そもそも大人でも子どもでも靴を履かず一日中裸足で過ごす人が多くいのです。
  スリランカは裸足の人はほとんどいません。
  女性の中にはハイヒールを履いている人もいました。

9.服装
  インドの女性はサリーかパンジャビドレス、このどちらかです。
  スリランカもサリーが民族衣装ということですが、
  普通に洋服を着てスカートをはいている人もよく目にしました。
  男性もインドのようにルンギー(腰巻き)を身に付けている人は少なかったです。

10.食べ物
  インドもスリランカも、日本人的感覚から見るとほとんど変わりないように感じます。
  いわゆるスパイスの効いた “カレー” が主食です。
  気候が南インドとほとんど変わらないので、
  作物や体に適した食べ物も変わらないのだと思います。

11.工事現場
  私が興味のある工事現場。
  インドではタタのユンボとシャベルカーが一体となった重機が一般的でしたが、
  スリランカでは日本と同じくそれぞれ独立した重機を使っているようです。
  インドの足場(建築現場の外側に組むもの)は高い建築物でも長い木を使って
  組み上げていましたが、
  スリランカでは鋼管を使った足場を見ましたし、ジャッキも鋼管のものが使われていました。

12.町で目に付くもの
  インドではヒンズー教の神様を描いた図柄を壁、ポスター、車、
  ありとあらゆるところで見かけました。
  当然ながらヒンズー教の神様を祀った寺院も随所にあります。
  スリランカでよく目にするのが仏塔(ストゥーパ)です。
  町中にも田舎にも大小様々白い仏塔が相当な数ありました。

13.看板
  インドではインド美人がモデルになったものが多く、私もそれを見るのが楽しみでしたが、
  スリランカでは西洋文化が深く入っているためか、
  日本と同じく白人のモデルを使ったものが多いようです。

   ※ これは私が短期間の滞在で感じたことで、一部誤った認識があるかもしれません。
     ご了承ください。



車はコロンボから西に向け聖地スリーパーダを目指します。
町中を通り抜けて田舎にはいると快適な道が続きます。
インドと比べて交通事情がいいので、車に乗っていてもリラックスムードです。

スリランカの道路と看板

途中何ヶ所かで休憩しました。
ココナツを飲みノドの渇きを癒します。

ココナツジュースをみんなで飲みました

ココナツ、バナナ、 ・・・ 果物が豊富にあるのは南インドと同じです。
ココナツジュースを美味しそうに飲む木村庵主さん、
いつもリラックスする間もなく、みんなのお世話で働き続けておられます。

安堵の表情をする木村庵主さん

生水が危ないのもインドと同じで、ミネラルウォーターが各所で売られています。
それでもインドよりスリランカの方が衛生事情は少しましなようです。

スリランカのミネラルウォーター

ココナツジュースを飲んだ後は、椰子の実を半分に割り、
内側に膜を張ったようにくっついているゼラチン状の
(なんという名前だったかな?)ものを食べます。

ふたつに割ったココナツ

スプーンは椰子の実を一部カットしたものを使います。
上の写真、右側の実の下の所にのっかっているのがそのスプーンです。

スリランカは緑が豊かで風光明媚なところです。
川では子どもたちが水遊びをしていました。

スリランカの川で水遊び

何度目かの休憩ポイントで、ちょっとしゃれたホテルのレストランに入りました。

キトゥルガラのホテル

キトゥルガラというところ、レストランの名前は
「The Bridge Restaurant」と書かれています。

キトゥルガラのレストラン

中にはバーがあって、ギターとドラムで生演奏をしています。
あんまり上手じゃありませんでしたが ・・・。

クワイ河マーチ

バーの名前は「The Kuwai Bar」、レストランが “橋” でバーが “クワイ”、
実はここは「クワイ河マーチ」で有名な
映画「戦場にかける橋」(The Bridge on the River Kwai)のロケ地なのです。

映画の舞台はビルマ(現ミャンマー)ということになっていますが、
実際はここで251日間かけて撮影されたそうです。
もう半世紀も前の映画ですが、「クワイ河マーチ」は口笛で吹いたり、
運動会の行進の時に今でも使われていますね。



戦場にかける橋
戦場にかける橋 ウィリアム・ホールデン.アレック・ギネス.ジャック・ホーキンス デビッド・リーン

おすすめ平均
stars喜んでは見たくない
starsこの橋は現存しています。
stars共感しきり・・よく出来ているからか
stars戦争のむなしさ
starsリーン監督としては初めてのスケールの大きな作品

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

とてもきれいなレストランでしたが、
値段が高いのでここではお茶だけにしました。 (^^;)

戦場にかける橋の舞台でティータイム

山の中にある雑貨屋の店先にほうきが置いてありました。
このスリランカ製のほうきはインドのものと違います。
日本のと同じくきちんと柄が付いています。

スリランカのほうき

インドのものは先っぽのばらけている部分だけで、
少し長めに作られてはいるものの、
かがんだ姿勢で使わなくてはならず非合理的、非効率的構造です。

いつもはインドに持って帰るという木村庵主さんも、
今回はスリランカから日本に直行するためパスされました。

スリランカは山があって緑豊かで、こんな湖もよく目につき、
ハッとするような美しい景色がたくさんありました。

スリランカの美しい風景

インドと比べると、人も町も、そして景色もなんとなく洗練されたスマートさを感じます。
木村庵主さんは、
「スリランカはインドと比べて薄味ですね」と言ってましたが、
この表現は実に言い得て妙です。

店先にペットボトルと並んでたくさんの原色系のジュースが置かれているのは、
インドもスリランカも同じです。

ジュースの色が鮮やかです

どちらの国でもジュースがあまり冷えてない状態で売られていましたが、
冷えてないジュースって美味しいんでしょうか?


さきほどのキトゥルガラのレストランで昼食を食べ損ね、
もうお昼もだいぶまわった時間、スリーパーダにほど近いレストランで
何か適当なものを食べようということになりました。

お昼を食べたレストラン

レストランの窓から見えている尖った頂上がスリーパーダ、仏足山です。

窓から見えるスリーパーダ 仏足山

そびえ立つスリーパーダ 仏足山

スリーパーダはスリランカ随一の聖地で、
仏教徒のみならずキリスト教、ヒンズー教、イスラム教、
多様な宗教を持つ人たちが聖地として巡礼に訪れるところです。

このスリーパーダの説明板には、日の出時刻、高さ、位置等について書かれていますが、
二行目に「ADAMSPEAK」とある “ADAMS” とは、
アダムとイブのアダムのこと、つまり “アダムの頂” という意味です。
キリスト教の人たちは、スリーパーダをアダムスピークと呼びます。

スリーパーダの案内板

なごやかな食事風景、お皿はやはり磁器のもの。
スプーンを使っていただきました。

スリーパーダ手前で遅い昼食

スリーパーダのふもと、車で行ける終着点に
日本山妙法寺スリーパーダ道場の高島上人が犬とともにお出迎えに来てくださいました。

高島上人のお出迎え

「南無妙法蓮華経」、日本山妙法寺では、会った時の挨拶にもお題目を唱えます。
相手の心の中にある仏性に手を合わすのだそうです。

お題目を唱えながら参道を歩き、もう少し先、スリーパーダの参道途中にある
日本山妙法寺スリーパーダ道場を目指します。
たくさんの参拝者が登るこの道沿いには、いろんな店が軒を連ねていました。

スリーパーダ参道

道沿いにあった大きな涅槃像、ここにももちろん立ち止まり手を合わせます。

お釈迦様の涅槃像

道場(お寺)に行く途中、一回だけ休憩をしました。
今日は満月を少し過ぎた土曜日、
スリーパーダ頂上を目指す巡礼の人たちが切れることなく続いています。



道場の少し手前に日本山妙法寺が建てた石碑があります。
これは玄題宝塔と呼ばれています。

スリーパーダの玄題宝塔

この玄題宝塔は、二十数年前石谷上人とともにスリランカで平和運動をしていた
横塚上人が建てられたものです。
横塚上人は平和運動の最中、何者かの凶弾によって命を落としました。
政府の発表ではたまたま流れ弾に当たって ・・・ ということでしたが、
凶弾は脳天から頭を貫通しており、石谷上人のお話しでは、
銃を持ったテロリストと対峙した時、横須賀上人がお題目を唱えながら
相手に向かって頭を下げた時に、その頭めがけて撃たれたんだろうとのことでした。

石谷上人のおられるサンカランコービル道場には、
微笑みながら合掌する横塚上人の写真が今も飾られています。


スリーパーダ道場では明後日の法要準備でみんな忙しく動き回っておられます。
道場はちょうど参道を挟むような形で作られていて、
次々と登ってこられる巡礼の人たちの一部は、
道場に入り仏様に手を合わせて行かれます。

夜のお勤めの時も数十人の巡礼者が入ってこられ、
道場の中を一回りして出て行かれました。
道場に入って手を合わせられた方には、
仏様のお下がりである甘い小さなキャンディーが手渡されます。
インドもスリランカでも、これが習慣のようです。

道場からスリーパーダの頂上を見上げると、
参道脇に設置された灯りが麓から頂上まで
途切れることなく続いているのがよく分ります。

参道に明かりが灯るスリーパーダ

この灯りは明け方まで消えることはありません。
スリーパーダはスリランカの人たちにとってきわめて大切な聖山なのです。

「OTHER PLACES」、ここのFlash動画を観るとスリパーダの様子がよく分ります。

ひとつ前へ 我が心のインド インド・スリランカの旅 次へ


Link Free
Copyright 2008 Sakai Nobuo All right reserved.