インド・スリランカの旅
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2月16日  サンカランコービル





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我が心のインド




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日本山妙法寺サンカランコービル道場に来て、
毎朝、毎夕参加しているお勤めについてお話ししましょう。

朝のお勤めは午前4時半、夕方のお勤めは午後5時にそれぞれスタートします。
仏様に向かって対座するように全員で座り、
各自団扇(うちわ)太鼓を叩きながら、お題目である「南無妙法蓮華経」を唱えます。

その時間なんと一時間半、
道場(お寺)によって60分のところもあるようですが、
その間延々とお題目を唱え続けるのです。

基本的には座っている一番偉い人(?)が「南無妙法蓮華経」と唱えたら、
次は他の全員が「南無妙法蓮華経」と唱え、
次はまた偉い人が ・・・ といった感じで交互に唱えます。

最初にこのお勤めに参加したのは一昨年の東京です。
初対面にも関わらず宿をお貸してくださった日本山妙法寺巣鴨道場の
石橋行受上人と二人で交互にお題目を唱え続けたのですが、
どのくらいの時間お勤めをするのか教えてもらっていなかった私は、
果てしなく続くお題目が一時間を超えたあたりから頭がパニックになりはじめ、
簡単な「南無妙法蓮華経」という言葉がトチって、
うまくろれつが回らなくなりました。

90分、長いですね。けど人間は慣れるものです。
だんだんと苦痛に感じなくなるから不思議です。
一生懸命腹からお題目を唱えると腹式呼吸になり、
お腹もすいてきてヘルシーです。
  (こんなことを書くとバチ当たりでしょうか?)

朝90分間お題目を唱えると午前6時、
その後は本堂の外に出て
小さな仏舎利塔や建設中の仏舎利塔現場等何ヶ所かを廻り、
花やお線香を手向けながら、それぞれで再びお題目を唱えます。

この時の朝の空気が実に素晴らしいのです。
午前6時過ぎ、西の空から朝日が昇ってきます。

インドの夜明け

朝早く起き、雄大な自然の中で心清らかな朝を迎える、
質素ではありますが、人間として最も理想的な自然との接し方のような気がします。

今日も午前中から開闢前の本堂で掃除のお手伝いをしました。
大理石の床にはいたるところにちょっとしたペンキの垂れた跡があり、
それをヘラを使ってそいでいきます。

イギリス人のボビーは蚊が大の苦手、
彼の両手には、蚊よけのための “モスキートバンド” が三本も巻かれています。
本当に効果あるんでしょうか?

毛深いボビー

サンカランコービルという地名はヒンズー教の寺院の名前だということは
先に書きました。

タミルナード州の地方語であるタミル語では、
“KOIL” (コービル)がお寺という意味です。

ブッダコービル

上の写真は送られてきた荷物の段ボールに書かれていたものです。
ここ日本山妙法寺のお寺は仏教ですので、
タミル語では “BUDDHAKOIL” (ブッダコービル)と呼ばれています。


このおじさんは SELVARAJ(セルバラジ)さん、
元建設会社の監督さんで、退職後寺院建設の奉仕をしたいといろんな寺院を廻り、
ここ日本山妙法寺が気に入って、仏舎利塔建設工事のお手伝いを
奉仕でしておられます。

ラテン系インド人ことセルバラジさん

とにかく明るく元気なおじさんで、
いつも身振り手振りを交えながら、張りのある大きな声で話しておられました。

あんまり元気なので、私が勝手に “ラテン系インド人” と命名して
私たち日本人の間で密かにそう呼んでいました。
実際彼のノリはまさにラテン系、元気いっぱい早口でしゃべる彼のタミル語は、
なぜかポルトガル語に聞えます。

食事の時もみんなの間を廻り、
食材のおかわりをついでくださいました。
インドの食事はいいと言うまでどんどんお皿の上におかわりを足していってくれます。
まさにわんこそば状態、
もう満足したという時は、英語で「enough」またはタミル語で「ボードゥン」と言いながら、
手でお皿にふたをする格好をします。

インド料理はすごく美味しいので、
欲するままに食べていると、ついつい食べ過ぎになるので要注意です。

セルバラジさんとワンちゃんたち

セルバラジさんの横でお寺の犬が寝ています。
本当は三匹のはずですが、なぜか四匹写っています。
どこかの犬が遊びに来ているのでしょうか。

南インドは暑いからなのか、犬がとにかくよく昼寝をします。
動きもとてものんびりしていて、
道路をノソノソ歩いている時にクラクションを鳴らしても
なかなか走って逃げようとしません。

もっとものんびりしているのは犬だけではありません。
牛も人間も無法地帯のような道路をゆったりマイペースで闊歩しています。
けたたましいクラクションも慣れてしまえば
風鈴の音色のようなものになってしまうんでしょうか。


タミル語の地元新聞はなかなか面白いです。
もっもと言葉はまったく理解できませんが ・・・。

タミル語の新聞は面白そうです

新聞を見る(読むんじゃないです)楽しみはふたつあります。

ひとつはインド美人を鑑賞すること。 (*^・^*)
インドは目鼻立ちがくっきりとしたきれいな人が多いですね。
新聞や町の看板を見るのがとても楽しみでした。

インド美人には大人の色気を感じます。
豊満で “女性は子供を産む性である” ということを
その成熟したボリューム感から強く感じました。

写真のポーズも真正面からではなく斜めから撮り、
手や体全体でなにがしかのポーズをとっているものがほとんどでした。
これもまたそのボリューム感を際だたせるのに効果的です。

それと比較すると日本の美人は平板な感がいなめません。
のっぺりとした顔つき、スレンダーなボディー、
文化的にではなく、動物の一種である人間の 女性としての役割が、
文明の発達とともに薄れていったのだと思われます。

新聞ふたつ目の楽しみは、グロテスクな写真が載っていることです。
私は別段特別な趣味があるわけではありませんが、
普段日本ではほとんど見ることのないような写真が載っていると、
やはり興味を引きます。

交通事故で死者が出た時など、
事故現場の写真とともにその死体の写真も一緒に紙面に掲載されるのです。
横たわった血だらけの写真など見てなんの役に立つのか疑問ですが、
すべてリアルにというのがインド的なのでしょう。

言葉が分らなくても、写真を見れば事故の状況はだいたい理解できます。
泥まみれの死体がふたつ並んだカラー写真の横に、
家の中が大量の土砂で埋まった写真が載っていました。
たぶん土砂崩れがあったのでしょう。
それで二人の方が亡くなった ・・・ 
そういうことがすぐに分るという意味では便利ですね。

死体の写真が新聞載っている理由についてリラ庵主さんにたずねると、
「日本人は怖がるけど、インド人は怖がらない」
と分ったような分らない答えを返してくれました。
怖い怖くないの問題じゃないと思うんですが ・・・。


庭の花壇には「WELCOME」(歓迎)の文字が植え込まれています。
嬉しいですね。

花壇もみんなを歓迎してくれました

食事の準備をしているのを見ていたら、
「これは美味しいから食べてみろ」と生のにんじんを一本くださいました。

にんじんとワンちゃん

うまいといえばうまいですが ・・・ やっぱりマヨネーズかドレッシングが欲しいですね。


どこの国に行っても通じるコミュニケーション方法をお教えしましょう。
日本語といえば漢字、この漢字を使って外国人の名前を書いてあげるのです。
みんなけっこう喜びますよ。

工事人の彼は Marimutnu 、マリツみたいな発音だったので、
彼には “真理津” と命名(?)しました。

本当にマリツという発音だったかな?

この彼は Mari(マリ)でしたので “毬” と命名です。
たくましい男性でしたので、もっと男らしい漢字にすればよかったですね。

マリちゃん

とにかくこれは大受けです。
こんな事ですごく喜ばれるんですから嬉しいですね。 (^-^)v


参拝所兼昼食場がほぼ完成です。
屋根の高さも上がり、ジープが楽々入ります。

屋根が高くなりました

午後からリラ庵主さんが町に買い物に行くというので、
私と山口さん、江怩ウん、ボビーの一行も同乗させてもらうことにしました。

リラ庵主さんとムルガン

行きは前に2人、後ろに3人、荷物置き場に2人の計7人、
帰りはこれにセルバラジさんと大量の荷物が加わって限界ギリギリの状態でした。
けどインドではすべて「NO PROBLEM」です。

ボビーとクリシュナムルティ

町で旅行者組4名は下ろしてもらい、
ボビーは1人でネットカフェに、日本人3名は買い物です。

にぎわうサンカランコービルの町

先日穴掘りの写真を撮った場所で、地鎮祭のようなことをやっていました。
なにか塔でも建つのでしょうか。

インドの地鎮祭

これは牛乳配達のバイクです。
お寺にも朝早くにやってきます。

インドの牛乳配達

サンカランコービルのお寺の入り口でRs2(約6円)のコーヒーを飲みました。

少し前までコーヒーの入れ物は焼き物だったのだそうです。
飲んだ後はそれを地面に落として割り、自然と土に還っていったのですが、
今は石油化学製品のカップになっています。
けれども、そのカップをそこらへんに捨てるという行為は変わりません。

IT産業華やかなインド、いたるところにコンピュータ関係のポスターが目に付きます。

IT大国インド

JAVAやC言語、コンピュータの世界は言葉が共通ですね。

インドはお酒にとても厳しい国です。
インド人の感覚では
「酒など飲むやつはろくなもんじゃね〜」ということなのだそうです。

ですのでアルコールは法律では禁止されていないものの、
特定の専門店で密やかに販売されています。

“暑い国の夜に美味しいビールは欠かせないよね” をという願いをかなえるべく、
お酒を売っている店に行きました。
三日前私がサンカランコービルの町をうろついた時に、
偶然お酒屋さんの看板を目にし、そのうろ覚えの記憶を頼りに探し出しました。

この「WINE SHOP」の看板が、統一された酒屋の目印です。

WINE SHOP は悪への入り口?

ななんと、お酒はこんな鉄格子みたいなものを隔てた格好で販売されているのです。
まるで犯罪者扱いですね。 w(*゚o゚*)w

インドの酒屋は禁断の香り

お酒はまさにタブー。
またまた私がお酒のことを
“DEVIL WATER”(デビルウォーター、悪魔の水)と勝手に命名しました。
けどまさにそんな感じです。

ビールを6本買いましたが、
たしか日本円で一本500円ぐらいだったと記憶しています。
日本と同じか少し高いぐらいですので、インドでは高級品です。

「ビールを入れるバックを持っているか?」と店の人に聞かれました。
お酒をあまり表に出して持ち歩いてはいけないのだそうです。

サンカランコービルは田舎町ですので、外国人そのものが珍しいのに、
その外国人がお酒を買っているものですから、
たくさんの町の人が集まってきてしまいました。

けどちょっと調子に乗りすぎましたね。
後日お寺に来ていた外国人がお酒を買っていたという噂が町で広まったそうです。

信じられない話ですが、インドではお坊さんがお酒を飲んだら
新聞沙汰になるほどのニュースなのだそうです。
何人かのインド人に確認しましたが本当だそうです。
石谷上人にご迷惑をおかけしました。

ここはジュースや装飾品などを売っている雑貨屋さん、
何度も足を運び常連(?)になりました。

みんな積極的によく話しかけてきました

左端の小柄な男性が店主で、彼はお寺の法要に参加すると言ってました。
法要の時は大勢の参拝客でごった返していたので
彼がどこにいるのか分りませんでした。ごめんね。


お寺のどこかに可愛い小鳥の雛がいたらしく、
お寺に帰ると、彼が私に見せてくれました。

かわいい雛ですね

なんの鳥でしょう?

なんの鳥でしょうね?お寺は自然がいっぱいです。

お寺から見た沈む夕日がきれいです。

インドの夕日の美しさは特筆もの

雄大な自然、これがインド最大の財産でしょう。
今は乾期で晴れた日が多く、空気も澄んでいるので、
朝日も夕日も輝くように美しかったのが強く印象に残っています。


明日17日はサンカランコービルから車で約3時間ほど北に行ったマドライで
石谷上人が持っておられるもうひとつのお寺、日本山妙法寺マドライ道場の法要他
いろいろな行事があるので、
夜が更けてから全員で車何台かに分乗しサンカランコービルを出発しました。

私は仲良しのムルガン運転するジープに乗ったのですが、
その運転の恐ろしいこと ・・・、
インドの無謀運転にはだいぶ慣れてきたとはいうものの、
夜の田舎道を爆走する彼の運転には何度も思わず「危ない!」という声を上げました。

彼には「セーフティードライブ!」と繰り返し言いましたが、
彼はただニコニコさ微笑むだけです。

それはまさにジェットコースター、
とにかくちょっとでも自分の車より遅い車やバス、トラックが前を走っていると、
クラクションをブイブイ鳴らしたりライトをパッシングしながら抜き去ります。
運転するジープは知り合いのお古ですのでそんなにパワーがありません。
追い越しするのにけっこう時間がかかるのです。

対向車が間近に見えて「これは今追い越しをかけるのは無理だろう」
と思っている時でも彼は果敢に追い越しにチャレンジします。

もちろん追い越しをかける時には中央車線(または道路の真ん中あたり)を
大きくはみ出してしまうのですが、
そんな場合は追い越ししている車を優先し、
対向車線を走る車が端っこの方によけるのが
インドでは当たり前のルールになっています。

前の車を一台追い越したからといって、到着時間にたいして差はないのですが、
『抜かせる車は絶対抜かす!』、
これがムルガンに限らずインドでの一般常識です。

マドライに到着するまでの3時間、
ジェットコースター1万円分ぐらい楽しませて(怖がらせて)もらいました。


途中のレストランでディナータイムとなりました。
私の注文したマサラドーサイ、美味しそうでしょ。

マサラドーサイ

ここは上品な店なので、バナナの葉っぱの下にお皿が敷いてあります。
ドーサイは米とひらまめの粉で作られていて、
香ばしくてとても美味しいものです。
マサラドーサイは蒸したイモ料理(だったと思う)がくるまれています。

バナナの葉っぱがツルツルなのが写真でお分かりになりますか?
ツルツルだからお皿として機能的で食べやすいのです。

みんなで料理を分け合ったり交換したりして楽しく食事をしました。


この日のマドライの宿泊先は、
他の日本人一行、ボビーらはちゃんとしたホテルです。
けどなぜか、私だけ特別待遇でマドライ道場に宿泊予定だと
木村庵主さんから聞かされました。 w(*゚o゚*)w
石谷上人直々のご指定だそうです。

マドライ道場にはシャワーがありません。
桶に水が汲んであるだけ、だそうです。
泊まったことのあるムルガンによると、
「あそこは蚊が多くて寝られたもんじゃない」と言ってます。

これはたまりません。
木村庵主さんに、私も他の一行同様ホテルに泊めていただけるようお願いしました。
木村庵主さん、いつも負担ばかりかけて申し訳ございません。
彼女はすぐに石谷上人に連絡してくださり、
私もホテルに泊まれることになりました。

けど木村庵主さんは石谷上人、リラ庵主さんとともに道場に泊まられたんですよね。
お坊さんたちはみなさん立派です。
日本山妙法寺という名前は海外ではよく知られていても、
日本ではあまりポピュラーではありません。
この宗派の目指すべきところはズバリ “世界平和” この一点です。
そのために一日24時間を仏の道に捧げ、
普段でも僧衣以外身に付けることはありません。
誠にもって頭が下がります。

けど私が道場に泊まりたくなかった理由はもうふたつ、
ひとつはせっかく買ったビールがみんなと飲めないから、
そしてもうひとつは、道場に泊まったらまた早朝から起きて
「南無妙法蓮華経」を長時間唱えなければいけません。
他の日本からの人たちはホテルで寝てるのに ・・・ これはけっこう苦痛です。


マドライで泊めていただいたホテルはとても快適ないいホテルでした。
私はボビーと同室です。
シャワーを浴び、みんなが集まるのを待ちました。

乾杯の時を待つ6本のビールたち。

デビルウォーターことストロングビール

日本のビールはだいたいアルコール度数4.5〜5%ですが、
このインドのビールは6%と強めのストロングビールです。
アルコール度数が高いので、あまり冷えていなくても美味しく飲めました。

瓶の形とラベルは同じでも、色の濃いものと薄いものの2種類あります。
濃いものの方が味も少し濃いめでコクがあるよう感じました。
「オレはこっちがいいな♪」なんて言いながらワイワイ飲むのは楽しいものです。

けど酒飲みってやっぱりバカなんでしょうか?
翌朝ビールの空き瓶を見てみると、瓶自体に色が付いていて、
その色が濃いのと薄いの2種類あったのでした。 o(- -;*)ゞ

テレビでは映画スーパーマンをやっていました。
音声は英語だったのでなんとかストーリーは理解できました。
しかも英語の字幕付きで ・・・、
音声と字幕が一緒ってどういうことなんでしょう?

とにかくインドは奥深いです。

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