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お寺には仏教にあこがれ、朝夕のお勤めにもまじめに参加し、
お寺の用事もしっかりこなす好青年がいます。
彼の名前はクリシュナムルティ、
洋裁も得意で、縫い物全般は彼が担当していました。
彼は身長160センチ前後と小柄ですが、驚くべき強靱な肉体の持ち主です。
お勤めの時も結跏趺坐(本格的に座禅方法)で不動の姿勢を長時間崩さず、
お題目も腹の底から響く声で朗々と唱えます。
昨夜の仏像運搬でも我々日本人以上の力を発揮し、
狭い車内から仏像を引きずり出し、
不安定な姿勢から強靱な足腰で仏像を下からしっかり支えてました。
よく高校駅伝大会等でアフリカの国から来た黒人留学生が、
他の高校の日本人選手を圧倒的大差で引き離し区間新記録を作ったりしていますが、
彼らは根本から肉体が違うんでしょうね。
クリシュナムリティーを見ていてそう感じました。
落慶前の本堂では、全員総出で仏像の金箔貼りにいそしんでいます。
石谷上人が日本で買ってこられた高価な金箔を、
カシューオイルをきれいに拭き取り、薄くのりをつけた仏像にていねいに
一枚ずつ貼り付けていく根気のいる作業です。
こんな大切な作業を私たち素人が手伝っていいものでしょうか、
一抹の不安を持ちながらも緊張の面持ちで作業しました。
金箔は約10センチ四方の薄い膜のようなものです。
この膜が同じく薄い台紙を挟んで積み重なっています。
近くから見ると完璧ではありませんが、
遠くから見ると、金箔を貼った仏像はきれいな輝きを放っています。
チェンナイで大急ぎで仕上げてもらった仏像はインド感覚の仕上げ具合で、
お世辞にもピカピカといった状態ではありません。
石谷上人は、これらを後日もう一度金箔をはがして
磨き直してもらうとおっしゃっていましたが、
本当にそんなことができるのでしょうか。
仏像を壇から降ろして車に積んで ・・・ 磨き直してもらった後、
また本堂に運び込んで金箔を貼って ・・・ 、
考えただけでも気が遠くなりそうです。
木村庵主さんも気合いが入ってます。
しっかりと腰が入ったなかなかいい姿勢です。
彼女の素晴らしい作業姿勢を見て、
以前テレビで見た天才版画家棟方志功氏が一心不乱に作品製作に取り組んでいる
姿を思い起こしました。
本堂のすぐ裏手にあるゲストハウスもまだまだ工事が終わりそうにありません。
ここだけの話ですが、あまりの作業の遅れ具合に、
法要直前に石谷上人は丸一日頭を抱えて寝込まれてしまいました。
まあ、けど、なんとか間に合ってよかったです。
期限を無視してダラダラやるのもインド的なら、
最後急ピッチで仕事の片を付けてしまうのもまたインド的なのでしょう。
ゲストハウスの中はこんなんです。
コンクリート作りのベットに、薄い毛布かシーツをかけるだけです。
常夏の国南インドは衣類・寝具が手軽なのがいいですね。
先日仏舎利塔を建てている現場にいたおじさんが、
今日はゲストハウスの現場に来ていました。
(場所的には数十メートルしか離れていません)
とにかく皆さん写真を撮って欲しいらしく、
ポーズをとったりリクエストがあったりして大変です。
彼らのはいているのがルンギー、
長く下まで下ろしても、半分に折り返し上にたくり上げてもOKです。
この女性が一番写真好きでした。
お年はおいくつぐらいでしょうか、インド女性の年は分りにくいですね。
もっとも私の場合は日本女性の年もよく分らないですが ・・・ 。 (^^;)
お寺に三輪タクシー、オートリクシャーがきました。
インドでは両手を合わせて挨拶します。
「ワナッカム」(こんばんは)
オートリクシャーは形状からいって通常乗客の定員は3名のはずですが、
インドにはたぶん定員という概念がないのでしょう、
“乗れるだけ” これが定員です。
座席に3人、後ろの荷台に3人、運転席の横にも2人、
最大、オートリクシャーに大人の乗客8名が乗っているのを見かけました。 w(*゚o゚*)w
運転席はこんな感じ、日本で昔走っていたオート三輪と同じです。
みんなで記念写真。
クリシュナムルティは小さいですね。
160センチないかもしれません。
私も昨日サンカランコービルの町で買ったルンギーを着ています。
Tシャツも昨日買った子供用のピチピチのやつです。
インドの映画スターがプリントされてるもので、
ちょっと遊び心で変なのを買いすぎました。
大工仕事はかんながけの真っ最中。
インドのかんなは日本のものと違って西洋式です。
手前に引っ張る時に木を削るのではなく、
押す時に削るようになっています。
インドはアジアで、しかも仏教発祥の地なのに西洋式とは驚きました。
ちょっと興味があったのでネットで調べてみました。
ここ『鋸(のこぎり)』というサイトによると、
トルコ、イラン、北インド、ネパールでは、のこぎりを引いて使うとありました。
こういうところから民俗学的研究をすると面白いですね。
本堂の階段では最後の仕上げ作業に取りかかっています。
裸足でセメントを練ってます ・・・。w(*゚o゚*)w
セメントは強アルカリ、足の皮膚は大丈夫なんでしょうか?
普通だと皮膚が裂けて血が吹き出ると思いますが ・・・。
こんなんでもインド人は「NO PROBLEM」なんでしょうか。
とにかくすごいです。
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