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上海

このたび四年ぶり二度目のカンボジア訪問をすることとなりました。
カンボジアの首都プノンペンには、
ひろしまハウスという素晴らしい交流の施設があり、
毎日地元の子どもたちが通って勉強をしたり、ご飯を食べたり、
また日本から贈られた児童書にクメール語の翻訳が付けて読んだり、
パソコンの練習をしたりしています。

けれどひろしまハウスは最高の立地、施設であるにも関わらず、
まだその恵まれた条件を十分に活かしているとは言えず、
今後これをどのように活用し、また多くの人に認知してもらうのか、
それを探ることが今回訪問の目的です。


8月29日(土)早朝、自宅から始発の市電で広島駅へ、
そして広島駅からリムジンバスに乗って広島空港へと行きました。

前回四年前は韓国仁川(いんちょん)を経由して
カンボジアの首都プノンペンへと向かいましたが、
今回は中国東方航空に乗り、中国の上海を経由します。

インドでもそうですが、
遠い外国に行く場合は、途中どこかの飛行場で飛行機を乗り継ぐことが多く、
乗り継ぎ時間、経由する国によっては、
そこの国をしっかりと見ることができ、それも旅の楽しみのひとつです。

今回は行き帰りともに上海で十時間以上の待ち時間があります。
特に行きは日中のちょうどいい時間帯ですので、
上海の街をしっかり見学しようと考えています。
  (帰国便は上海着が午前四時台です)


広島空港を予定通り9時20分に出発し、
時計を一時間遅らせ、1時間25分後の現地時間9時45分に上海に着きました。

中国に行くのは二度目です。
今から25年前、中国の上海、成都を経由し、
チベットのラサに行きました。
あの当時の上海も都会で、
いくつかの高いビルと庶民が暮らすごちゃごちゃした町並みが
混在しているといった印象でしたが、
中国経済発展の象徴ともいえる上海は、劇的に変化していることでしょう。

変ったといえば、25年前の中国の紙幣は、
中国人が使う人民元、それと外国人用の兌換元の二種類がありましたが、
今は紙幣が統一されています。
今回は観光用に一万円だけ元に交換して持って行きました。


上海空港(上海浦東国際空港)で入国手続きをし、
上海中心街へと向かうリニアモーターカーに乗りました。
上海にリニアモーターカーがあるとは知りませんでした。
2004年、今から11年前に開業したそうです。



飛行場から上海中心街の少し手前の竜陽路までの40キロを、
約8分間で結びます。
料金は片道50元、当日の航空券を提示すると割引で40元になります。
  (1元は約20円、40元は約800円です)



車内の電光掲示板に現在の走行速度が表示されます。
時間帯によっては時速400キロ以上で走ることもあるそうですが、
今回は300キロ、301キロ、この二つの数字の間で安定していました。



なめらかに走るからでしょうか、そんなにスピードは感じられません。
車窓にはのんびりとした田園風景や新興住宅地の様子が映ります。



韓国の仁川からソウルに向かう車窓の景色とよく似ています。
時折新しいマンションかアパートのようなビル群が目に入るのですが、
一連の建物の規格は統一されていて、同じ色や形のビルが数棟、
あるいは十棟以上立ち並んでいます。

ほどなくして竜陽路に着きました。
反日感情の高い中国人の町に足を踏み入れたということで、
ほんの少し緊張感を覚えます。



ここで地下鉄に乗って中心街へと向かいます。
券売機には英語の表示もありますが、
最初は切符を買おうとするとなぜかエラーが出て買うことができませんでした。
数分間周りの人の様子や機械の表示を眺めていて、
高額の100元紙幣は使えないという表示になっているのに気がつきました。



どこの国でもそうですが、
いろんなところを歩き回るには、
できるだけ少額の紙幣やコインを持っていた方が便利です。
地下鉄は六駅先の南京東路という駅まで4元でした。

駅から地上に上ると、きれいで立派なビルが立ち並んでいます。
日本でいえばさしずめ銀座といった雰囲気です。



歩行者天国の路上には、こんな可愛い路面電車、
あるいは路面自動車というのでしょうか、こんな車両がたくさん走っています。



こんな、たぶん中国、上海でも一等地と思われるようなところのすぐ横にも、
バイクや自転車がたくさん駐めてあるところが中国ですね。





たくさんのビル群は主にデパートなどの商業施設です。



建物の中はきわめて豪華、中国経済発展の勢いを感じさせます。



腰を下ろしたまま、スマホを見ながらチラシを手渡すオネーサン、
日本では考えられません。



きれいで近代的な街並も、
一歩路地を入れば古びた小さな飲食店などが軒を連ねています。
そんな一軒に入り、牛肉入りの中華麺を食べました。
18元、約360円です。



まるでキリギリスの餌かと思われるほど
香菜(パクチー、コリアンター)の香りが強烈です。
一説によると、これは世界で一番好きか嫌いか
好みが分かれる食材だとのことですが、
自分はこの香りが大好きで、猛烈に食欲をそそります。

パクチーにはいろんな呼び名があり、
カメムシソウとも言うそうです。
たしかにカメムシみたいな匂いがしますね ・・・ 。

お店の人の写真を撮らせてもらいました。
にこやかに対応してくださり一安心です。
メニューは紙に書かれたものはなく、仕方ないので、
調理場手前の上の看板に指をさして注文しました。
背が高くて助かりました。



食堂に入る前からパラついていた雨が少しずつ本降りになってきました。
上海の若い女性はミニスカートやホットパンツが多いです。



雨宿りで入ったデパート、ここも素晴らしい内装です。



しばらくして雨もほとんど止み、再び外を歩き出しました。
黄色い公衆電話の左側にあるのはゴミ箱です。
上海の街はいたるところにゴミ箱があり、路面にゴミはほとんど落ちていません。
これにはとても驚きました。
けれどこれは上海のような大都会、それも中心部だけのことなんでしょうね。



「南京路歩行街」という大きな石碑、そして銅像が建っていて、
たくさんの人が記念写真を撮っています。
お上りさんかな?



左側のビルが工事中なのかシートで覆われていますが、
その外枠が木材なのが中国ですね。
日本だとすべて鋼管です。

道路の左右にある店を眺めながら、
高層ビル群が一望できる外灘を目指します。
とても美しい中華風色彩天国です。



お香のパッケージには古典的中国美女が描かれています。
お土産にいいですね。



十分ほど歩くと外灘のビル群が見えてきました。



ビルを望む川沿いは大勢の人たちでにぎわっています。
今日は土曜日で、特に人が多いのでしょう。





中国発展のシンボルである高層ビルの数々はまさに圧巻です。
U字形に突き出た対岸はまるでニューヨークのマンハッタン島のようで、
その前を時折船が行き交います。。



この景色は左右が広角で撮れるパノラマ写真で撮ると迫力が伝わるでしょう。
地図で見るとこんな感じです。



上の地図の黄色い部分、川の向かい合う両岸を
外灘観光隧道という地下トンネルが結んでいます。
その地下に下りるエスカレーターは、地下に潜るという雰囲気が出ています。



川底を貫くトンネルは、こんな小さな車両に乗って通ります。
料金の種別はいろいろとあるのですが、
潜水体験というアトラクションをつけて100元、約2000円でした。



トンネル内部は乗客の目を楽しませるため、
色とりどりのイルミネーションが点滅しています。





外灘は数々の高速ビル群、そしてこの隧道、上海きっての観光名所です。
対岸に着き、潜水体験館に入りました。
実際に川底を見られるのかと思っていたのですが、
ただのアトラクション展示のようです。



けれど結構展示には工夫が凝らされていて、なかなか面白かったです。



3Dで海中生物が目の前に迫ってきたりして、
周りの子どもたちは大喜びしていました。



潜水体験館を出ると、
目の前に上海のテレビ塔、東方明珠電視塔が目の前に迫ってきます。
高さ467.9メートル、東京タワーを一回りか二回り大きくした感じです。





高層ビルのはざまにある五叉路には、
周囲を囲むように全周370メートル、横15人が一列に並べるほど
巨大な円形歩道橋があります。







中国恐るべし、人口が日本の十倍あるだけあってスケールがでかいです。
現在中国バブルが崩壊中ですが、日本との関係、共産党の体制維持を含め、
今後のことが大いに気になります。

隧道を再び通り、南京路方面に戻ります。
路上には観光用のオープンバスが何台も走っていて、
オープンになった屋根の部分は、
雨が降るとすぐにテントで覆われるようになっています。



喉が乾いたのでコンビニに入りました。
日本でもおなじみのローソンです。
他にもファミリーマートもよく目にします。

並んでいる缶がへしゃげていてもノープロブレムです。
こういった品質管理はたぶん日本が世界一でしょう。



ちょっとへしゃげた青島(ちんたお)ビールを買いました。
5元、約100円、まあまあの味です。
ちなみにアサヒスーパードライは8.5元(350ミリリットル缶)でした。



外灘があまりにも絶景過ぎ、立ち去るのが惜しい気がして、
最後にまたカメラのシャッターを切りました。





ネットで拾った上海の今と昔を比べた動画GIF画像からは、
急激な街の発展の様子がよく分かります。



南京路に戻る道は、ちょうどテレビ塔を背にして歩きます。



上海新世界大丸百貨、今年5月にオープンしたばかりのデパートに入りました。



中に入ってその豪華さに圧倒されます。
らせん状になった上りエスカレーターがフロアーの長辺に向かい合って二組あります。



エレベーターは内側に向かってガラス張りになっていて、
六組が平行して上り下りしています。



一階フロアーでは何かイベントがあったようで、
ものすごくきれいな白人のモデルさんが二人並び、
客のリクエストに応じて写真に撮られています。
ベールをかぶったムスリムの女性が嬉しそうです。



水場には大きな金魚がたくさん泳ぎ、
子どもたちが喜んでさかんに手を伸ばしていました。



館内の案内は大きなディスプレイに表示されます。
驚くことにこれはタッチパネルになっていて、
画面を指で触ってスクロールさせることができるのです。



いやいや、ホントすごいです。
政令指定都市広島にこんな立派な設備を備えた建物はありません。
何かをなす時、大きな力と資源を投入できるのは、
13億超という人口を抱えた巨大な国力があればこそです。
大国中国の『脅威となりうる力』を肌身で感じます。





空港への岐路もリニアモーターカーに乗るので、
来た時と同じ地下鉄に乗って竜陽路に向かいます。



地下鉄の切符を買う時にまた少し戸惑ってしまいました。
中国語は漢字表記で、日本人にとってはおおむね意味が分かって便利です。
けれど日本の漢字と完全には同じではなく、
日本語ガイドブックの漢字表記と、中国漢字の表記が一部異なり、
それで迷ってしまいました。
けれどトータルものすごく便利なことには変わりありません。

竜陽路の駅で撮ったリニアモーターカーの線路、
どういう仕組みかイマイチ理解できませんが、
この上を磁力で車両を浮かせ、高速で走らせます。



リニアモーターカーの先頭車両はこんな感じ。
何人かの人が写真を撮っていました。



上海空港には出発二時間前ほどに着きました。
預け入れ荷物は広島からプノンペン直行ですし、
上海からのチケットも広島空港ですでに受け取っているので安心です。

けれど国際線の出発案内を見た時、
搭乗予定の便が表示されていないのには少しあせりました。
五年前、インドのムンバイで、
「あなたの持っているチケットの便は、今日はフライト予定がありません」
と言われた経験がありますから ・・・ 。

空港職員の方に尋ねてみると、上海空港は第一と第二、
二つの大きなターミナルに別れていて、
別の方に来てしまっているということが分かりました。
さすが大都市、巨大空港です。


カンボジアに行く前に、
中国の街を見ることができて幸いでした。
二つの国は、規模という点で歴然たる違いがあります。
カンボジアの人口は1513万人、中国の約百分の一です。

日本、中国、カンボジア、それぞれの国を比較することで、
それぞれの国の特徴がよく分かります。


その後無事プノンペン行きの飛行機に乗り込むことができました。
今このページは、プノンペンのホテルで打っています。
プノンペンでのことは、また随時アップします。

2015.9.5 Saturday  

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