引き寄せの原点

これまで数多くのスピリチュアルな世界の本を読み、自らもいくつもの体験を重ねてきた中で今感じているのは、究極の真理は極めてシンプルであり、それを知ることは簡単でもそれを理解し、生き方の中で実践することは逆に極めて困難で、生きるとは、それを実践していくための道程ではないかということです。

人間をはじめ、この時空に存在するすべてのものが持つ生命システムは限りなく偉大であり、その偉大なシステムの中にありながら、日々些末なことで頭を悩ませる肉体を持つ人間は、それを経験し楽しむことを目的に自らが“人間ゲーム”を創造し、揺れ動く感情を楽しんでいると解釈することが最も妥当なように感じます。

この極めてシンプルかつ困難で、また無限の喜びを内包した人間ゲームをよく創造し得たものだとエブリシンググレードの叡智にただただ驚嘆するばかりです。

『自分の身の回りのすべてのものは、自らが創造したものである』

引き寄せの法則の原点であるこの考えは、スピリチュアルを志すすべての人が知っていることであり、この考えに基づいた本は世界中それこそ数え切れないぐらい出ています。

この法則は時空の成り立ちから見て真理ではあっても、これを知ったからと言って、即自分の身の回りがすべて自分の思うように動くとは限りません。
それはすべてを創造する“自分”というものが深い潜在意識を含めたすべての意識存在であり、それが普段知覚している表面意識と大きく乖離していれば、そこに大きなギャップが生まれてくるのは当然です。

そのギャップをなくすには、心の中にあるマイナス感情を手放していく必要があります。
引き寄せの法則を説いた最も有名な一冊に「ザ・シークレット」という本があります。

ここで登場する講師の半数以上がセドナメソッドを体験し、心の中にあるマイナス感情を解放しているとのことです。

怒り、葛藤、様々な恐怖や不安を抱えたままで夢のある未来を想像しても、それは現実という目の前にある世界からの逃避であり、それは“創造”とはなりません。

ではなぜ様々なマイナス感情が生まれてくるのか。
それはアドラーが『すべての悩みは対人関係の悩みである』と説いたように、自分と他人との関わり、比較の中から多くのものが生じます。

ですからマイナス感情の生み出される原点は自己意識にあり、それを高めるためには確固たる自己を確立し、揺るぎないものにすることが求められて、これがよく言われる『自分を愛する』ということです。

けれど自分を愛するという生きる上で最もシンプルなことが、自己否定を成長の礎とする現代社会を生きる人間にとってはとても難しくなっています。
難しくはなっていますが、これは日々幸せに生きていくためには欠くことができません。

自分という最もシンプルなものを見つめるためには、余分なものを削ぎ落としていくことが大切です。
その方法のひとつが昨今話題の断捨離であり、また自然に還るということです。

そして自分がもっともよく見つめられる時、場所というものがあります。
それが今この瞬間、この場所です。

過去多くの賢者は瞑想を習慣にしていたと言われますが、彼らはみな自分という最も大切なものを見つめ直し続けていたということなのでしょう。

自分という存在がいかに価値ある素晴らしいものなのか、それを毎日ほんの少しずつでも見つめ直していきましょう。
また他人から離れ、豊かな自然と触れ合うのも心癒されます。

ジャン・ジャック・ルソーはこう述べています。
『社会を離れて自然に還る時、その時にのみ人間は本来の人間性に還ることができる』

“人間”は人の間と書くにも関わらず、それを深く感じるためには人から離れる必要があるというのは一見矛盾するようで興味深いものです。

現代人はあまりにも多くの他人や情報にまみれ、それらと常に比較する日常の中に生き、最も大切なものと触れ合い、見つめ直すことを忘れてしまっています。

高度に発展し続ける人間社会に於いて、その究極のゴールが自然や自分の原点にあるというのは、どんなに貧しくても、学歴がなくても、身体条件が悪くても、誰でもそこに辿り着くことができるという、人間ゲームの究極の愛のルールなのだと感じます。

引き寄せの法則の原点は、自分を愛すること、今この瞬間を生きることです。

幸せの青い鳥