引き寄せと導き_2

これまでの人生で目を通してきた数多くの本の中で、まだ十代の若い頃、知への強い憧れを抱かせてくれた当時のベストセラー「知的生活の方法」は、忘れることのできない一冊です。

経験未熟な若い頃は何事もすべて知識で解決できると思いがちで、ここで述べられたいる学究的生き方こそが唯一究極的理想の人生であるかのように当時は感じられました。
その後自分なりの知への探究として、この本の流れで、当時は黄色っぽいカバーだった講談社現代新書を何冊も買い求め、本棚に少しずつ増えていくのを楽しみにしていました。

今あらためて「知的生活の方法」を調べると、この本が講談社現代新書シリーズ中最大のベストセラーだと書かれています。
この本が話題になった後、知的という言葉がブームとなり、それをテーマにした類書が何冊も出版されました。
たぶんこの本は、多くの人に多大な知的影響を与えたのでしょう。

その後公文という教育企業に入ったこともあり、知的能力を高めるための脳力開発系統の本を興味を持って数多く読みました。
その頃もまだ自分自身の知的能力を高めることが、即人生の価値を高めると信じて疑わなかった頃です。
若く、苦労もしていないし、自分の中にすごく単純化された理想があったように今となっては感じます。

その脳力開発の流れの中で、潜在意識というものの存在を知るようになりました。
キッカケとなったのは青い表紙のマーフィーの法則を説いた一連の図書です。

潜在意識の存在を知ったことは衝撃でした。
人間の心の中にこんなにも大きな秘密の財宝が隠されていたということを初めて知り、もうそれだけで人生の成功をつかみ取ったかのような喜びを感じたものです。

産能大出版部から出されていた一連のマーフィー関連の本は何冊も買い、まるで頭の中に刷り込むかのように何度も繰り返し読み、自分もそこに描かれている “成功者” になったような幸福感を味わいました。

昭和最後の頃だった当時、このマーフィーの法則以外には潜在意識のことを説いた書物はほとんどなかったように記憶しています。

潜在意識の存在を知った興奮から周りの人たちにそのことを話しまくっても、潜在意識の持つ力やマーフィーの法則ことを知る人は当時まったくと言っていいほど誰もいませんでした。

それから少しずつ潜在意識のことが当たり前のことのように語られるようになり、それについての本も数を増し、精神世界と呼ばれていたそのジャンルもスピリチュアルという垢抜けた呼び名で語られるほど一般的なものとなりました。

自分もこれまで潜在意識関連の本は、積み上げれば身長をはるかに越すぐらいの量を読んできました。
ただし読めばそれですぐに実践できるといった簡単なものではありません。
仕組み自体は簡単でも、簡単であるがゆえ、それをきちんと実践するためには心の修練が求められます。

ここ十年ほど、情報収集する主なメディアはインターネットです。
テレビを持たないこともあり、YouTubeでの動画視聴は日常の一部です。

最近世界情勢を知る方法のひとつとして楽しみに見ているのが「及川幸久 潜在意識チャンネル」です。
中国、香港、ウルグアイ、・・・世界各地の話題のニュースをほぼ毎日、十分ちょっとの時間で分かりやすく解説し、及川さんの語り口もとても穏やかで好感の持てるものです。

この及川さんの話を聴き続けていたある日、彼のチャンネルのページに行き、チャンネル名に「潜在意識」という言葉が含まれ、そして世界情勢の話とは別に「潜在意識メソッド」について語っている動画も数多くアップロードされているということに初めて気がつきました。

潜在意識について、これまでたくさんの本を通して文字としての情報はインプットしてきましたが、動画で語っているのを聴いたことはあまりありません。
動画で潜在意識というのもちょっと嗜好が変わっていいかもしれません。
またあの及川さんがどのような潜在意識についての考え方を持っておられるのかも興味があり、続けて何本か目を通すことにしました。

潜在意識の基本法則はそんなに難しいものではありません。
たくさんの本に書かれていることもほとんどは似たようなもので、その切り口や具体的事例が異なるというのがほとんどです。

及川さんの説かれる潜在意識メソッドも既知のものがほとんどですが、紹介される具体的事例が面白く、新鮮な気持ちで再度潜在意識の重要性を心に刻むことができました。

そんな中、あの「知的生活の方法」の著者である渡部昇一氏が潜在意識のエキスパートであり、マーフィーの法則を説いた本を翻訳しておられると知りとても驚きました。
上にあげた「眠りながら成功する」を含めた主要な数冊を大島淳一というペンネームで翻訳し、また自身による解説本も出版されていたのです。

渡部昇一

そのことを語っている及川さんの動画はとても啓発される内容です。
よかったらご覧ください。

咀嚼回数を増やすことを実践しだして三ヶ月、心身ともに大きな変化を感じつつあるこの時期に、及川さんの潜在意識メソッドと出合い、自分の中で「知的生活」と「潜在意識」がひとつになり、これはこれから潜在意識をより活かした生き方をしていくべきだということを知らせるサインであり導きであるということを感じました。

導きとは潜在意識の深い部分での働きです。
それはその人の人生をも左右するものです。

これまでの人生を振り返り、その導きには、 “これは偶然に起こったことではない” ということを示すサインが含まれている場合がほとんどです。

自分はインドの貧しい子どもたちの支援をすることを天命だと信じています。
それはインドと関わる中で、奇跡のような偶然、サインを数多く経験し、自分の心の最も深い部分、魂、真我とも呼べるところから導かれていると強く確信できるからです。

もうひとつの天命、生命の探究と伝達も同様です。
自分の持っている能力、思考特性と合わせ、二十歳で神因縁を持ってからの人々の出会いは、明確にひとつの志すべき方向性を示しています。

「神のご守護」ということを以前書いたことがあります。
この時空を律する因果律は厳格であり、そこに例外はありません。
特定の神名を唱えるから、善因善果、悪因悪果、このバランスの取れた作用反作用の働きから逃れることはできません。

ただし自らの努力で悪因を善因に変えていくことは可能であり、そのキッカケを与えてくれるものがサインであり導きです。
そしてこの導きが「神のご守護」であり、より俗っぽい言い方をすれば “人徳” というものだと感じます。

潜在意識を活用した生き方を志し、自らの内なる心の声、導きに真摯に向き合っていきたいと思います。