改革の時

今は古いものが破壊され、新たな枠組みの価値観を築き上げるための改革をする新旧交代の大転換期です。

2001年から五年間続いた小泉内閣の時に謳われた「小泉構造改革」は、聖域なき構造改革、痛みを伴う改革とも言われました。

改革には必ず痛みが伴います。
それはどのようなものや仕組みにも絶対善や絶対悪となるものはなく、たとえ時代遅れで捨て去らなければならないものであってもそこには何らかのメリットが存在し、マイナス面をまったくなしで物事を変えることはできないからです。

特にその古いもので大きな利益を得ていた人たちにとって改革は絶対に避けたいものであり、その改革への抵抗は極めて大きいものとなります。

そしてその抵抗を払いのけ、時代に沿った改革を進めていくことが政治の果たすべき大きな役割です。

が、しかし・・・、実際それは理想であって、現実はそうはいきません。
なぜならば、本来改革を行うべき政治家が、改革を行っていると政治家になれない、選挙に通らないという現実があるからです。

改革とは、過去に利益を享受していた特定の勢力、団体、つまり既得権益をもつものに対してその利権、利益を奪うことであり、それを行うことでそこからそれに異を唱える声が大きくなり、マスコミがそれをエキセントリックに叩くようなことになれば、その政治家の人気は一気に凋落し、政治家生命が終わりを迎えることとなります。

マスコミもその主なスポンサーは既得権益団体です。
ですからそこが不利益になる報道はしない、これが原則です。

政治家は社会の仕組みを変えることができる力を持った権力者です。
けれどマスコミはその報道姿勢によって政治家の生殺与奪の権利さえ持つさらなる権力者です。

なので政治家が自らの政治生命を永らえるには、NHKから国民を守る党の立花孝志代表が述べるように、政治家としての仕事を何もせず、官僚のいいなりになり、地元に戻って宴会で支援者にお酌をし、一緒に盆踊りをしていればいい、ということになるのです。
(官僚も既得権益者です)

そして変えていかなければならない旧時代の既得権益者から政治献金をもらい、そこに忖度(そんたく)し、改革とは逆の道を行くことが多々あるのが現状です。

竹本直一IT担当大臣は、「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」通称ハンコ議連の会長であり、『印鑑とデジタル化は「対立でなく、共栄のため知恵をしぼる」』という名言(!)を吐きました。

岩屋毅元防衛大臣は韓国との関係の深いパチンコ族であり、韓国のレーダー照射問題が騒がれている最中(まだ解決に至っていません)、まるで問題を棚上げするかのように韓国防衛相と笑って握手を交わし、国民の大ひんしゅくを買ったことは記憶に新しいところです。

いわゆる利権構造、これは既得権益保護構造であり、時代に合わせた改革を阻止する構造でもあります。

橋下徹氏が大阪府知事自体に膨大に膨らんだ府の財政赤字を解消すべく、私学助成金を大幅にカットし、それに反対する私立高校に通う若い生徒たちから猛反発を食らいました。
その時の府知事と生徒たちとの対論はかなりの衝撃的なものでした。

これぞ改革です。
これは財政赤字を解消すべく改革として避けては通れない道であり、上の動画のニコニココメントを見ても分かるように、世論は当時の府知事の決断は致し方ないものと認識しているように感じます。

けれどマスコミは “弱者の味方” であり、涙を流す私立高校の女子高生たちに、
「お金がないのなら頑張って勉強して公立に行け」
「権利を守ってもらえるのは義務教育の中学校までだ」
という「正論」を書くことはできません。

これは強い信念と行動力、そして世間に対する発信力を持つ橋下氏だからこそできたことであり、太田房江、横山ノックの両前知事にはできなかったことです。

また大阪府と同じように財政赤字に苦しむ多くの自治体でも、特定の予算を大幅カットすることは極めて難行であり、そのままズルズルと先送りにしているのが現状です。

何もしない、問題を起こさない、どこにでもいい顔をする、これが政治家としての必要要件だとすると、これこそ変革していかなければなりません。

小泉進次郎環境大臣はその就任会見で、「どうやったら原発をなくせるか」と、反原発の意志を明らかにしました。
そして先日の国連の気候行動サミットでは二酸化炭素削減に向け、石炭火力発電所の削減にも言及したものの、それに対して記者から「どのように?」と尋ねられると無言になってしまいました。

すべてに当たり障りのない無難ないい顔ばかりしていては、実行を伴った政治や改革は行えません。

広島でいろんな講演会や行事に参加すると、大きな会では代議士が胸章を付けて最前列に座っていることがよくあります。
そして会の最初にその人たちの挨拶です。
順番は県議、市議の順、国会議員はなかなか参列しないものの、奥さんや娘さんが代わって挨拶されることがあり、祝電の読み上げということもあります。

もうこんなことは終わりにするべきです。
政治家はいろんなところに儀礼的に顔出しする時間があるならば、本来の政治家としての仕事に時間を割き、よりよい国や自治体になるよう努力してください。
そしてその活動をインターネットを使って発信してください。

有権者もそのために、本当にいい政治家を選ぶことが求められます。
知り合いだから、キチンと挨拶してくれたから、自分たちの集まりによく顔を出し、要望を聞いてくれたから、・・・そんな基準で政治家を選び、自分たち個人の利益を優先していたらまともな政治家は育ちません。

政治家が選挙のため、自分の選挙区に利益を誘導するため、国会議員は県会議員の、県会議員は市会議員の、そして市会議員は町会の世話役のような、そんな狭い利益誘導が仕事になってしまっては国も自治体も決していい方向には進んでいきません。

今は大きな改革の時、改革には大きな痛みが伴います。

政治家はそれをあえて断行すべきであり、国民はそれを受け入れ、長期的大きな視野で物事をとらえ、そういう政治家を支持していく必要があります。

既得権益をぶっ壊す!